「サルコジ仏大統領が原子力エネルギーの『ルネッサンス』を礼賛していた時」仏メディアパール誌記事全訳 3月22日付


メディアパール編集部、2011年3月22日

2010年5月8日にパリで開催された市民原子力アクセス国際会議の基調講演

フランス共和国大統領による基調講演:

「今日私たちが新しい原子力の時代に突入したということが良く言われています。(中略)私が今から使う比喩は(中略)は多くの議論を呼び起こすと思われますが、(私たちの原子力エネルギーの状況は)中世ルネッサンスと多くの共通点を持っています。古い考え方の刷新、不合理な恐怖の再整理、科学そして技術に対する信仰(中略)」

「この原子力エネルギーの再発見が人類の進歩と協調の機会として捉え直さなくていけません」

「世界人口は成長し、豊かになっています。2030年までには今よりも40%以上のエネルギーを供給する必要があります。このことをこの場にいない空想家たちに向かってもう一度言います。2030年までには今よりも40%以上のエネルギーを供給する必要があるのです。解決策は景気後退や中断のイデオロギーからは生まれません。(中略)私に前任者は「家計に火がついている」と言っていました。だから私たちはこの家を守るため、この地球を守るために、そして地球温暖化との闘いの目的を遵守するためにもあらゆる手段を講じなければならないのです。そのために私たちは「民生用核が必要であり、更新可能なエネルギーが必要なのだ」と言うのです。」

「だから原子力は新しい国々に導入されなくてはなりません。そうしなければこうした国々は経済成長が見込めず、貧困から抜け出すことができません。(中略)民生用核は、フランスから見れば、前に進むためにお互いが協調することのできる新しい国際連帯を固めるためのセメントだと言えるのです。」

「特定の国々にはそれは行うだけの能力がないという指摘もあるでしょう。私はこうした偏見の背後には他者への軽蔑があると思いますが、それは許容できません。原発の事故は、「北」の国々でしか起こっていません。「北」が南に対して与えるべき教訓など存在しません。私は逆に、私たち国家が長い時間恊働し、ビジョンを共有すれば、原子力の安全とは私たち全員が達成できる目的となることを確信しています。」

ニコラ・サルコジによる、原子力ルネッサンス成功のための7つの点:

1/ 国際的な投資

「まず最初に原発運営の財務、経営の問題がありますが、単刀直入に話すことをご容赦ください。私には国際投資の流れのなかに原子力関係の話が排斥される理由が分かりませんし、許容できません。これは一種のスキャンダルだと思います。国際的な投資機関は今日、民生用核のプロジェクトに投資していません。そうした状況は結局のところ、多くの国々に燃費が悪く、汚染の割合も高いエネルギーを強要していることに他なりません。なんと素晴らしい結果でしょう!私はこの状況を変え、世界銀行や欧州復興開発銀行、その他の開発系銀行がクリーンな民生用核に決然として投資することを求めます。」

「そしてもう一つスキャンダルが存在します。クリーンな開発機構による二酸化炭素の取引の問題です。旧いイデオロギーが邪魔して、ある国が民生用核を導入しようとすると二酸化炭素取引の恩恵を受けることができないのです。他の全ての二酸化炭素を排出しないエネルギーは排除されていないにも関わらず、です!もちろん、民生用核は完全に二酸化炭素を排出しません。この施策を説明する有効な論理は存在しません。」

2/ 国民を参加させる

「私の第二の提案は国民を民生核のプロジェクトに密接に結びつけるよう努力することです。国民の不安や関心を無視して原発を導入する時代は終りました。秘密主義からは不安が生まれます。私たちのプロジェクトは透明でなければならず、民生用核に参入したい全ての国々に対してフランスは国民を説得するための最良の方法は透明性だということを伝えようと思います。」

3/ 雇用訓練の優先化

「原発で作業する技術者やエンジニアを育成することは重要ですが、それ以外にも科学および経済的側面の制御、つまり建造作業、プロジェクト管理、電気の商品化といったことも等しく重要です。世界中でこの分野に関するエンジニアと技術者が足りていません。我がフランスではこの分野の学生の数を3倍まで増やしました。(中略)サクレーに(中略)ヨーロッパで最大のキャンパスを建設します。(中略)他にも仏中原子力エネルギーセンターのような原子力関係の育成機関を作ります。(中略)私はベルナール・クシュネール外相に原子力関係を学んでいる外国人学生のための奨学金を大幅に増やすように要請しました。」

4/ 安全の優先化

「正直にいいましょう、原子力は安全ではありません。しかしその他の人間による活動の多くにもリスクを伴うのも事実です。石油、石炭、化学、ガスなどによっても多くの事故が生まれ、何千人もの死者が生まれてきたことを思い出しましょう!(中略)将来の制作決定を正しく導くためにもIAEAの監視下の元、国際的な科学的・技術的知見のネットワークに基づいて独立した機関が立ち上がることを望みます。(IAEA)議長には、市場に提供される原発を安全の基準に基づいて評価されることをお願いします。なぜなら今日の市場は価格の基準でしか分類が行われていないからです。」

メディアパール編集部注:2009年末には仏の原子力保安機関(ASN、Autorité de sûreté nucléaire)は仏アレバ社の第三世代リアクターEPRの安全性について疑問を投げつけている。

5/ 非拡散

「非拡散の原則は国際的な安全保障の礎石であります。(中略)」

6/ 燃料へのアクセス

「すでに開始しているプロジェクトへの投資額と期間の巨大さから、核燃料の供給が間に合わなくなることへの不安の声が上がっています。(中略)私はIAEAに、国際的な貢献によって運営される燃料確保のための銀行機関の創設を提案します。」

7/ 蓄積された廃棄物の減少

「最後に、使用済み燃料と最終的な廃棄物の取り扱いについて話したいと思います。使用済み燃料が蓄積するにつれ、アメリカ合衆国、スエーデン、フィンランドといった国では長期に渡ってそれらを保管するという施策が取られています。他の国では使用済み燃料のリサイクルに取り組んでいます。それはフランス、ロシア、日本といった国の選択です。このリサイクルはウラン資源の効率を最大化し、保管すべき廃棄物を最小化するものです。この施策が未来に向けて最も正しい選択肢だと考えています。」

大統領の結論:

「原子力エネルギーの責任ある発展は地球の将来を支える根本的なテーマです。(中略)フランスは(中略)民生用核エネルギーの平和利用を共有することことそが環境への配慮、そして地球上の資源のよりよい共有に繋がる決定的な方法だと信じています。」

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