IRSN医療班への質問と回答


先のIRSNのQ&A集のコメントとTwitterのDMで読者から頂いた二つの質問を統合してIRSN医療班に送信したところ、下記の回答が得られましたのでご報告します。

読者の方からの質問:
(2つの質問は別の方々によるものです)

①東京での被曝に関して
私は2歳の娘の親ですが、震災前も震災後も東京に住んでいます。色々な情報が飛び交っていて、政府の被曝に関する暫定基準値が信用に足るのか、独立系メディアやブログに書いてあるようにはなから信用できないものなのか分からずにいます。

特に子供の被曝について神経質になっており、外で遊ばせないようにしていますが、ストレスが溜まってしまっているようで親としても心苦しいです。この点に関してIRSNや国際的な観点からのご意見をお願い致します。

②食品に関して
>日本政府は、国民全体を保護し、また場合によっては特殊な値もカバーするような総合的な値
とありますが、日本の放射性物質に対する「暫定基準値」は驚くほど高いもので、外国からも多数の批判が寄せられていると聞いております。
(中略)
私は子どもを持つ親ですが、チェルノブイリでの健康被害の例や食品の国際基準に照らしてもこれは子どもに適切な値とは思えません。
何を根拠に「子どもの食事を親の食事と別にする必要はありません」とお考えなのでしょうか。お聞かせ願いたいと存じます。

IRSN医療班の回答(日本語訳):

こんにちは、

独立系報道関係者や研究者の方たちによる日本の暫定基準値の批判は放射性物質放出の被害を直接被っている地域、特に福島原発の100km範囲内に居住されている方たちを問題にしています。また、そうした批判は特に20mSv/年の年間許容値に基づく住民の避難措置の決定に疑問を投げかけています。まず、日本で採用された食物に関する基準値はICRP(訳注:国際放射線防護委員会)の災害時用の基準に準拠しており、また日本政府はICRPが推奨する中でも最も低い被曝量の数値である20mSvを採用したということを知ってください。ICRPは住民が超えてはならない被曝量として100mSv/年を規定していることを考慮すれば、日本政府の基準はその5倍厳しい数字となっています。他方で、東京都では年間許容被曝量は1mSv/年であり、これはICRPと欧州委員会の勧告する値となっています。東京の住民は子供も含めてこの限界値より非常に低い被曝しか受けていません。なんおで東京に住んでいらっしゃるあなたもお子さんも心配をする必要はありません。

食料製品の流通を規制するために日本政府によって決定された、各製品が許容される最大放射性物質量は欧州委員会の基準と同等、もしくはより厳しい数値となっています。
例えば:
・ヨウ素:牛乳と水に対しては、日本では300 Bq/Lであるのに対してヨーロッパでは500 Bq/L。野菜については
・セシウム(訳注:134+137):野菜に対しては500 Bq/Kgであるのに対して、ヨーロッパでは1,250 Bq/Kg。牛乳と水に対しては日本では200Bq/Lであるのに対して、ヨーロッパでは1,000Bq/Lとなっています。

敬具
IRSN医療班

仏原文:

Bonjour,

Les normes japonaises qui font l’objet de critiques de la part de journalistes indépendants concernent les populations vivant sur les territoires directement impactés par les rejets radioactifs, notamment dans un rayon d’environ 100 km autour de Fukushima. Les critiques portent notamment sur les critères de décision sur lesquels sont fondés les mesures d’évacuation des populations (20 mSv par an). Sachez tout d’abord que ces normes sont conformes à ce qui est recommandé par la Commission Internationale de Protection Radiologique (CIPR) en situation accidentelle et que les Japonais ont choisi la limite d’exposition la plus basse recommandée par la CIPR qui retient comme critère de ne pas exposer les populations à des doses supérieures à 100 mSv (soit jusqu’à 5 fois plus par rapport aux décisions des autorités japonaises). D’autre part, ces normes ne concernent pas la ville de Tokyo pour laquelle la limite d’exposition annuelle du public est de 1 mSv par an, soit conforme à ce qui est recommandé par la CIPR et la Commission Européenne. Les doses reçues par la population vivant à Tokyo sont très en deçà de cette limite, y compris pour les enfants.D’autre part, ces normes ne concernent pas la ville de Tokyo pour laquelle la limite d’exposition annuelle du public est de 1 mSv par an, soit conforme à ce qui est recommandé par la CIPR et la Commission Européenne. Les doses reçues par la population vivant à Tokyo sont très en deçà de cette limite, y compris pour les enfants.Vous n’avez donc pas d’inquiétude à vous faire pour vous et votre fille qui vivez à Tokyo.

Les niveaux maximaux admissibles retenus (en termes de contamination par des produits radioactifs) par les autorités japonaises pour autoriser la commercialisation des denrées alimentaires sont égaux, voire plus contraignants pour certains, que ceux retenus par la Communauté Européenne.
A titre d’exemple :
Iodes : 300 Bq/l pour le lait et l’eau au Japon contre 500 en Europe ; valeur de 2000 Bq/kg pour les légumes identique au Japon et en Europe,
Césiums : 500 Bq/kg pour les légumes au Japon contre 1250 Bq/kg en Europe ; valeur de 200 Bq/l pour le lait et l’eau au Japon contre 1000 en Europe.

Cordialement,
Cellule médicale IRSN

CTC Santé <ctc-sante@irsn.fr>

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Q&A集:IRSNによる在日フランス大使館でのセミナー 2011.7.7


原文:http://afe-asie-nord.info/docs/CR_IRSN_juillet_2011.pdf

7月7日(木)に、在日フランス大使館により、『福島原発事故:現状と、環境及び住民に対する影響』と題された講演会、3つのセッションが開催され、総参加数は200名を超えた。
進行は、IRSNのオリヴィエ・イナール、ブルーノ・セサック。
本文書は、在日フランス大使館及びIRSNの協力のもとに作成された、3つのセッションの報告書である。

Q&Aまとめ

  1. 福島原発の状況
  2. 食物汚染
  3. 健康
  4. 子どもに関しての特殊リスク
  5. 環境
  6. その他

質疑応答

1.福島原発の状況

Q. 今後大きな地震がない限り、放射性物質の放出はもはやないと考えていいのでしょうか?

A. 敷地内で、風によって粒子が吹き上げられ、わずかに放射性物質が放出されることはあり得ます。再飛散は些細な規模に止まりますが、存在はします。しかし、飛散防止ゲルが散布されたことにより、粒子は地上にとめおかれ、再飛散の可能性は少なくなっています。加えて、汚染を、放射性物質ではなく質量としてとらえるならば、汚染は大変低いのです。例えば、チェルノブイリ事故によるヨウ素131の放出は、数百グラムにしかならないと考えられています。

Q. 原子炉の底にあるコリウム(訳注:メルトダウンによる原子炉内融解物)はどのような形態なのでしょうか。

A. かなりの確率で、コリウムは原子炉容器の底に移動したと思われます。その一部が容器外に流出した可能性もあります。しかし、現段階では、コリウムの形態が重要なのではありません。いずれにせよ、これらの容器近くの現場に入るには、かなりの長い間待たなければいけないでしょう。例えば、アメリカ合衆国のスリーマイル島事故では、約10年後にようやく立ち入りができたのです。

Q. 原子炉や使用済み核燃料プールに関して、未だどのようなリスクが存在するのでしょうか。

A. 3つの原子炉の燃料棒は溶解しました。使用済み燃料プールも未だ潜在的危険をはらんでいます。特にプールから水が流れ出した場合がそうです。その場合、放射性物質が環境に大量放出されると考えられます。

このようなシナリオを避けるために、支柱によるプール補強がなされました。以上から言って、使用済み燃料棒の撤去は優先課題です。

Q. 2号機の爆発は他とは違ったものだったのでしょうか。

A. 現在判明している限りでは、これも同じく水素爆発のようです。おそらく原子炉建屋の中で爆発が起こった場所が、1号機や3号機とは違ったところだったので、結果も違ったものになったのでしょう。

Q. 溶けた燃料を取り出す方法はあるのでしょうか。

A. スリーマイル島の事故では、燃料の一部が溶けたのが確認されたことで、溶解した燃料を取り出す方法が開発されました。取り出す技術は存在していますし、応用されることでしょうが、恐らく時間がかかるでしょう。

Q. 私たちの状況は、未だ事故後(ポストアクシデント)状況なのでしょうか。

A. 私たちは依然として事故後と呼べる時期にどっぷりとつかっています。詳しく言うならば、緊急段階(3月に放射性物質が大気中に放出された時期)と、今後数十年の“長期的”段階の間の過渡期にいるのです。この過渡期に、国土や住民の監視措置の実施、関連した事項の決定などがなされるでしょう。

2.食物汚染

Q. 加工食品で例えばパンですと、粉は輸入品ですが、製造工程で水、バター、牛乳などが加わります。製造者は、製品に害がないことを保証しているのでしょうか。

A. 製品の無害性については、実際には全く何とも言えません。現在、生鮮品で、販売・消費が禁止されるようなレベル以上にあるものは、非常に少ないと考えられます。このような条件からいって、これら“基本的”原材料から作られた加工品は、消費することに特に支障はありません。例えば、チーズの製造では、牛乳に比べて、放射性物質レベルが“低く”なります。これは周知の現象で、製造工程によるものです。

Q. 粉、砂糖、コーヒー、お茶、カカオ、またはマスタードのような輸入品、ケチャップ、パスタ、トマト缶などのような保存食品は、放射性物質の放出時に影響のあるところに保管されていた場合、汚染されることはあるのでしょうか。

A. 密閉された状態の食品(缶詰、超高温殺菌牛乳パック、PVCやガラス瓶)についてはリスクは皆無です。包装が汚染されることはあるかも知れませんが、中身はされません。実際、包装についた放射性物質は、中身を“変える”ことはできませんし、外側の包装と中身の間を汚染が移転するということは、無視して問題ありません。

Q. 食肉汚染の由来は何でしょうか。

A. 汚染されたわら(特に福島県において、事故時に外に置いてあった稲わら)が動物の飼料となり、汚染肉の原因となりました。

Q. 土壌では、高い放射性物質がまだ検出されているのでしょうか。

A. 現在、汚染は定着しており、かなりの程度はもはや移動はしません。純粋に原子力学の観点から言うと、ヨウ素(131)は、半減期(8日)のため、もはやほぼ測定不可です。反対に、環境中では、セシウム(134、137)や半減期の長い放射性物質は、未だかなり検出されています。われわれの知る限り、それらの健康に関する影響についての議論はまだされていません。論争の主な焦点は、微量の放射性物質についてです。医学的に言って、低線量被ばくによる明確な結果は得られていないので、この領域でははっきりとした回答がないのです。環境からの攻撃(化学的なもの、バクテリア、ウイルス、放射性物質など)に対して、全員が平等ということはないのです。同じ攻撃に対して、ある人は病気になり、ある人はなりません。各々が放射線防護やそれぞれの線量に気をつけなければならないということはありますが、技術的な観点からすると、リスク的には100mSv以下の量(の被曝)に対しては特定の指示はありません。

当初の放射性物質の堆積物に関連して、農業において植物中に放射性物質が濃縮されるケースはありえます。土壌のBq/m2と農産物のBq/kgの関係は、相対的に複雑です。いずれにせよ、堆積物による収穫物の根からの吸い上げは、時間とともに減少する傾向にあります。

Q. 最も汚染されている食品は何ですか。

A. 水や、現時点では米は大丈夫です。水道水も心配せずに飲むことができます(ただし福島周辺は例外)。リスクとしては、海産物、キノコがあり、これらの食品では、放射性物質が濃縮される傾向があります。

Q. 福島産の食品は避けるべきですか。

A. 一般的にいって、幅広く食品や原産地を選ぶことが大切です。そうすることによって、万一汚染されているかもしれない一定地域の食品を恒常的に摂取することを避けられるのです。食肉に関しては、汚染されたわらを摂取することにより肉が汚染されます。これら家畜が放射性物質を含んでいないわらを摂取することにより、自然に除染がなされます。

Q. 土壌の汚染を考慮して、ニンジンやその他根菜のような野菜は食べることができるのでしょうか。

A. 野菜の場合、放射性物質濃度の顕著な減少が確認されています。野菜に対する直接汚染の最初の段階は終了したのです(大気中への放出がもはやないのですから)。現在確認される第二段階として、根を介した汚染があります(土中から水を介して根に移転します)。この移転メカニズムは、当然直接汚染よりも影響は低いですし、大部分の農作物の汚染の減少の説明ともなります。

将来的には、土壌をカリウムを含んだ肥料で飽和させるという技術が考えられます。これは、チェルノブイリ事故の後にテストされたものです。実際、カリウムはセシウムの競合相手なのです。土をカリウムで満たすことにより、セシウムが今後実る植物に定着する能力を減少させられます。

Q. お米は危ないですか。

A. 5000Bq/m2(セシウム)以上の汚染がある土壌では、作付けが禁止されました(試験用の数区画を除いては)。しかしながら、放射性物質の転移という、フランスでもこの種の作物に関してはよくわかっていない現象を理解するためにも、米はあらゆる成長段階で調査されています。

Q. なぜ静岡の緑茶に放射性物質が存在するのでしょうか。

A. 茶葉についての研究は不足していますが、ある仮説が挙げられます。植物の組成自体をみると、沢山の葉があることにより、大気との接触面積が大きくなります。このため、植物が放射性粒子を最大限とらえてしまうのです。それに加え、製造過程で水分を蒸発させて茶葉を乾燥させることにより、放射性物質が濃縮されます。

このことを踏まえて、静岡産の汚染茶をIRSNでテストしたところ、1mSv摂取するのに、このお茶を3~4000リットル飲まなければならないという結果が出ました。

Q. 基準値を4倍超える魚を一尾食べるということは、基準値にある魚を4尾食べることと同じですか。

A. 被ばくの観点で言うと、確かにそうです。

Q. 食物の放射性物質基準は何を意味するのでしょうか。

A. 国際的には、一年間に摂取する食物の10%が基準値に達しているならば、一年後の最終的被ばく量は1mSv である、ということで基準が制定されています。

Q. 日本の食品検査は信用に足りますか。

A. リスクというのは、福島産の身元不明な食物や、より一般的に言えば、許可されている基準値以上の放射性物質汚染のレベルにある食物を食べることです。しかしこれは現段階では稀なことであり、人体の健康への深刻な危険は確認されていません。

フランスの、独立系放射性物質検査ラボACRO(*)は、日本産の食品を採取して測定を行いました。さらにIRSNでサンプルの一部を測定しました。結果は、日本の諸機関の測定結果と変わりないものでした。ですから、汚染管理の広範囲な不正行為というのは考えにくいと思いますが、エラーというのは可能性としてはあります。

(*)ACRO:Association pour le Controle de la Radioactivite de l’Ouest 西側放射性物質監視団体 http://acro.eu.org

Q. 一回で、健康に害のある量を摂取することはあり得ますか。

A. 現時点ではありません。現在測定されている汚染値は、通常の2~5倍です。このレベルに汚染された食物を、恒常的に大量に摂取しないと、健康に影響が出てくるまでにはなりません。

Q. 子どもの食事に関して特に用心するべき点はなんでしょう。

A. この領域においては、子どもたち親たちよりも放射性物質への感受性が高いということはあります。しかし、食物の販売・消費を取り巻く衛生的基準は、放射性物質による害という点では、もっとも厳しい状況を考慮して制定されたものです。このことにより、日本政府は、国民全体を保護し、また場合によっては特殊な値もカバーするような総合的な値を定めました。特に、飲料水がそうでした。水は、ミルクで育てている場合、乳児の栄養摂取において、重要な要素です。

感受性は、核種によっても違います。ヨウ素に対しては感受性は高いですが、セシウムに対しては低いです。

日本で続けて基準値越えの食物が発見されていることに関しては、食物の生産地の幅を広げること、そしてそれらが検査済みであると確認すること、という我々の勧告を改めて提唱します。この条件下では、放射線防護の点からのみいうと、子どもの食事を親の食事と別にする必要はありません。

3.健康

Q. 人間への影響から言って、mSv に対し、どのようなことが分かっているのでしょうか。

A. すべての人は一年に2~10mSvの放射を受けています。自然放射線や、いくつかの医療検査、原子力施設の日常稼働から非常にわずか(フランスでは1%弱)に受けます。しかし、これらの線量にはかなり差があり、居住地により大きく左右されます。フランスの首都圏でも、被ばく量の大きな差異があります。低線量被ばくの影響は、今日でもまだ研究途上です。住民の保護基準を定義づけるために、ある仮説(化学的には実証されていませんが、念のため適用されています)が立てられました。それは、それぞれの線量の相当の影響の確率があるということです。この確率は、1mSv近辺の量では非常に弱いものです。

Q. ヨウ素やセシウムを摂取することの危険性はどのようなものですか。

A. ヨウ素は主に甲状腺にたまります。また、同量では、ヨウ素のほうがセシウムよりも危険です。

セシウムは筋肉にたまりやすいものです。セシウムの健康への影響について、チェルノブイリ事故後、ベラルーシで行われた調査では、心血管や白内障を引き起こすことがありうる、としています。しかしこの調査は、厳密な科学的プロトコルを踏んでいないという点で、議論がなされています。現在、新しい研究(IRSNのEPICEプログラム)が、この件に関し、東欧で進行中です。こちらのリンクで、研究についての概要が見られます。

http://www.irsn.fr/FR/Larecherche/publications-documentation/aktis-lettre-dossiers-thematiques/envirhom/epice/Pages/epice2.aspx

※訳注:EPICE=Evaluation des Pathologies Induites par une contamination au CEsium 137=「セシウム137被曝による疾病の評価」

Q. 東京の放射線量は低いですが、粒子の吸入は依然として危険ではありませんか。

A. 粒子が着地すると、そこに吸着し、はがれにくくなるという傾向があります。ですから放射性物質を吸い込む可能性は、事故後大幅に減っています。潜在的リスクの順番としては、まず、いくつかの地域に存在する放射性堆積物による直接被ばくが挙げられます。次に汚染食物摂取、最後に空気中の放射性粒子の吸入があります。

Q. 壊死を引き起こすくらいの被ばく量はおおよそどのくらいなのでしょうか。

A. 器官にもよりますが、おおよそ数シーベルト、つまり1000mSv以上の被ばくレベルになります。

Q.  どのような過程を経て、ガンと低線量被ばくが関連付けられるのでしょうか。

A. いくつかのガン(たとえば前立腺ガン)は放射線被ばくでは引き起こされないということはわかっています。逆に、甲状腺がんは、被ばくに深く関係するものです。他のガンのタイプについては、原因が様々なために、関連付けはずっと難しいです。

4.子どもに関する特定のリスク

Q. 砂場で遊ばせることに、リスクはありますか。

A. IRSNでは、屋外活動後に手洗いを推奨していますが、それは放射性物質の皮膚への影響を避けるためではなく(確かに皮膚経由の被ばくもあり、我々の関心の中でもマイナーなケースなのですが)、意図せずに、手から口へ汚染が入り込むのを防ぐためなのです。

砂場で遊ぶ子供の場合も同様に、もっとも重要なのは、この汚染摂取です。

子どもにとっての汚染リスクは、セシウムやそのほかの核種を含んだ砂を繰り返し口に入れてしまうことです。東京の現在の汚染レベルでは、大量の砂を摂取しないと、健康への顕著な影響は出ません。セシウム134と137が混じった100Bq/kgの汚染砂を300kg以上摂取すると、1mSvの被ばくになります。

Q. 自転車で転んだ場合、気をつけるべき点は何でしょうか。

A. 現時点では、日本の道路に降下した放射性物質は、アスファルトにしっかりとくっついています。しかし、埃による一定の汚染も続いています。この埃に含まれる放射性物質レベルは、地上よりも低いです。これは、特に空中へ舞い上がるために、希釈されていくということがあります。

このアスファルトで子どもが転んだ場合、理論的には、その子供のたとえば膝と、微量の放射性物質を含んだ埃との接触はあり得ます。ただ、接触面が非常に狭いので、放射性物質量は全く取るに足らないもので、いかなるリスクもありません。

一方で、通常通り傷口の洗浄を行えば、これらの埃をより有効に取り払うことができます。

Q. 屋外でボール遊びをすることで危険はありますか。

A. 戸外でのボール遊びの場合、汚染された埃が空中へ舞い上がるために、放射性物質が移動するということがあります。私の考えでは、ボールというよりも子どもの動きによって、より多くの埃が空中へ浮遊すると思われます。

衛生上の影響から言うと、リスクは、どういうタイプの地面かということと、その地面が最初にどれくらいの汚染を受けたかということに関係してきます。埃は、地面がむき出しで乾燥している場合のみ、かなりの量が舞い上がります。空中に舞い上がることにより、放射性物質は地上から空気中に移り、線量は非常に希釈されます。空中に大量に浮遊する状況では(たとえば、乾燥した農地でトラクターを使用する場合)、地表では1Bqの線量が、空中では100万分の1に減ります。ボールの一部分に関しては、この値はさらに100分の1になります。

さらに、外部被ばくに比べて、汚染埃の吸入は、考慮の必要のない被ばく経路です。ですので、運動場の線量μSv/hが微量でしたら、埃を吸い込むことによる危険というのはほとんど皆無といえます。

5.環境

Q. ある時点から東京には放射性物質はないといわれていますが、これはどうとらえればいいでしょうか。

A. 確かに新たに放射線が蓄積することは起こっていません。しかしながら、放射線は残っています。ヨウ素に関して言えば、半減期が短いために現在では、もはや測定不能です。逆に、セシウム134と137は東京でもまだ測定されています(それぞれ半減期が2年と30年)。東側では、若干のストロンチウムも検出されました。

Q. なぜセシウムの検出状況は、日によって違うのでしょうか。

A. 事故後の非常時には、セシウムは直接蓄積しました。しかし、現在では、雨水の流れ、雪解けなどといった自然現象に伴い、蓄積物は移動しています。雪解けに伴って、川での放射線量がピークに達し、通常値以上の放射性物質が検出された鮭もいくつかでました。

水道水についても、放射性物質ピークが周期的にめぐってくるのが観測されています。このピークは、水処理場のフィルターに放射性粒子がたまり、そして放流されたことによります。

Q. ある一定量の汚染要素が地上に降った場合、そこの収穫物は何10年にもわたり汚染されます。セシウムは”増殖”しないので、土中のセシウム全体量は収穫期ごとに減るのでしょうか、それとも雨水が流れることにより、減少するのでしょうか。

A. 農地について言うと、新たに放射性物質が移動して来ない(大気による蓄積や水流等)のであれば、放射性物質核種の濃度は自然と減少していきます。これは放射性物質半減期(セシウム134で2年、セシウム137で30年)によるということもありますし、植物採取(当初の汚染濃度からすると、一般に効果は弱いですが)によるもの、雨によって地中に潜っていくこと、そして農業によるものでもあります。耕作というのは、耕された土の層では放射性物質が希釈されますし、肥料をまくことにより、耕作地を豊かにしながら、地中にセシウムと競合する要素を混じりこませることができます。このことから、当初放射性物質を受けた土地の収穫物に比べ、その後に続く収穫物のほうが、明らかに汚染度が低くなっていくでしょう。ですので、今後数カ月、数年の間で、植物由来の食物の汚染は減少していく傾向にあります。当初の放射線物質の堆積と関連して、農作物中に放射性物質が濃縮してしまうというケースもあります。現在、土壌のBq/m2と農作物のBq/kgの関係というのは、相対的に言って複雑です。いずれにせよ、放射性物質の堆積量が安定しているならば、今後続く収穫物の根からの転移というのは時間の経過とともに減少する傾向にあります。

Q. 地下水の汚染のリスクというのはありますか?

A. 地下水源は非常に深いところにあり、短期的には汚染のリスクはありません。土壌がフィルターの役割をして、放射線核種を持続的にひきとめておき、その間にも放射線量は減少していきます。数年単位で、水の質が保たれているか監視する体制が必要です。ただし、海への放出は問題ある汚染源です。

Q. 放射線測定器を使っていて、場所によって線量の高いところがあることに気がつきました。東京で避けたほうが良い地域はありますか。

A. 不均質性があることは確かです。都市ではよくみられる現象です(例えば、車の排気物による都市公害などは広く研究されているケースです)。また、転移(雨、流水)、放射線のたまりやすさ(泥の生成)の仕組みなども関係します。面積からすると、このような地域はもともと限られています(下水口、歩道等)し、被ばくという意味でも少量です。

Q. 水遊びについてはどのようなリスクがありますか。

A. 経口摂と比較すると、水遊びは主な被ばく経路とは言えません。また、海や川にたまっている放射性粒子は、拡散されます。ですから放射性物質レベルは、迅速に落ちていくでしょう。ただ、湖や池などにたまっている水は、放射性粒子を捕え、底に蓄積していくリスクがあります。

6.その他

Q. 事故後の被ばく量の指標値に関して、IRSNの果たしている役割とは何でしょうか。

A.  フランスにおいては、事故後の状況管理を準備する作業において、行政当局、特にフランス原子力安全当局(ASN)のもとで技術サポートをしています。このような住民保護のための作業中に出される提案(これは現在進行中のプロジェクトで、フランスの規制ではまだ認可されておりませんが)は、放射線防護の国際的決定機関、特にICRP(国際放射線防護委員会)の勧告に基づいており、IRSN独自のものではありません。フランスにおいては、事故後状況という分野での見解策定には、透明性が求められ、原子力開発者、省庁、IRSN、ASNだけでなく他の人々にも開かれています。この作業を指揮監督するために委員会が設けられ、市民団体(ACROなど)のメンバーが在籍しており、進行中の研究について監査権を持っています。この作業に参加することで、そこで作成されるものに完全に同意しているというわけではありませんし、ACROがいくつかの点について、同意しかねるということもあり得るわけです。

※訳注:ACRO = Association pour le Contrôle de la Radioactivité de l’Ouest = 西フランスにおける放射線監視のための協会。独立系研究所。

Q. 放射性物質測定結果は信頼できるものですか。

A. 日本では、IRSNはフランス大使館(訳注:東京都港区南麻布)の屋根でのみ測定をしています。ですので、そのほかの測定はすべて現地の機関に任せられています。しかし、測定は簡単に実施できるので、データが広範囲に偽造されれば、恐らくすぐにわかってしまうでしょう。

Q. 放射線測定をするのにお勧めの機器はありますか。

A. ありません。しかし、こういった機器は高価であり、一般的には個人というよりも自治体が購入するものである点にご留意ください。

Q. アルファ線はガンマ線よりもより危険ですが、シーベルトとかベクレルということだけが話題に上がっています。これらの測定結果は本当に信頼できるものなのでしょうか。

A. シーベルトというのは生物に対しての影響を指し、異なった影響、異なった放射タイプ(アルファ、ベータ、ガンマ、X)を統合しています。製品販売に関する規格は放射タイプで、つまり放射線の危険度の違いで、区分けしています。

Q. なぜフランスと日本で、放射性物質基準値が違うのでしょうか。

A. チェルノブイリ原発事故後以降、違いが生じました。事故により、基準に対してより安全性が求められるようになり、フランスでは年間5mSvから1mSvになったのです。

欧州での食品販売基準は、EUの加盟国でチェルノブイリから遠方で生活しており、経口摂取でのみ被ばくの可能性のある消費者を保護するために、制定されました。日本の場合、経口摂取且つ他の経路でも被ばくのある可能性のある地域の住民を保護するという目的のため、基準は厳しくなっています。

Q. ”自然放射性物質”というのはどういうことなのでしょうか。

A. 自然放射性物質というのは、人間の活動とは別個に、環境中にある自然界の放射性物質のことです。地中環境からきているテルル放射(土や岩に含まれるカリウム、ウラン、トリウム)と、空や宇宙から来る宇宙放射線に区別されます。

Q. 自然放射性物質と事故から来る放射性物質は、比較可能でしょうか。

A. 外部被ばくに関しては、この二つは同じです。しかし経口摂取や、放射性粒子の吸入による内部被ばくについては違います。

Q. 事故直後の時期で、自宅待機、というのは根拠あることだったのでしょうか。

A. 福島周辺地域に、放射性物質が通過していったときについて言えば、完全に正当な判断だったと言えるでしょう。しかし、東京ではその必要はなかったといえます。

更に医療に関する情報を希望される方のためにIRSNのサイト上で連絡窓口を設けています。寄せられた質問はIRSNの医師に送られます。

またACROのホームページでは、定期的に測定結果が掲載されています。
http://acro.eu.org


 ※ このレポートの翻訳はTwitterでの呼びかけに応えて頂いた読者の方によって行われ、当ブログ運営者が校正を行ったものです(全ての文責は当ブログ運営者にあります)。ご協力に改めて感謝いたします。また、他の読者の方からも広くご協力を受け付けています。ご興味のある方はこちらの記事をお読みください。

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仏CRIIRADレポート「大量の、長期的かつ広範囲な汚染」7月7日付全訳


CRIIRAD (放射能 に関する調査および情報提供の独立委員会)
福島第一原発事故が日本にもたらした影響について
大量の、長期的かつ広範囲な汚染

原文:http://www.criirad.org/actualites/dossier2011/japon_bis/pdf/11_07_07_cp_fukushima.pdf

2011/7/7 発表
於 フランス ヴァランス

CRIIRADの研究室は2011年5月24日から6月3日まで日本へ派遣団を送った(*1)。この文書は、最初の分析結果で確認できたことのまとめである。地上における放射性セシウムの堆積は非常に多量であった。この堆積物は現在も将来も、長年にわたってガンマ線を流し続け、非常に広範囲にわたって、住民が被ばくする。防護の手立てもない数十万人の住民が、外部被ばくにより、年間1mSvの制限を大きく上回る放射線量にさらされている。これに加え、内部被ばく(とりわけ汚染食物の摂取による)や、何よりも3月21日以降に受けた被ばく量が加わる。後者については、ほとんど防護手段がなかったため、最初の一週間の被ばく量が極度に高いものであったと思われる。

*1: 調査の第一報は、福島(5月30日)と東京(5月31日及び6月1日)で開かれた記者会見で発表され、CRIIRADのサイトにある報告書(英語)でも公表されている。http://criirad.org/actualites/dossier2011/japon_bis/en_angkais/criirad11-47ejapan.pdf

  1. 60km圏外の深刻な汚染:福島市の例

許容レベル以上の外部被ばく

福島第一原発から60-65kmにある福島市でCRIIRADが行った計測や、土壌分析の結果、放射性セシウム134、137の降下物は、森合小学校の芝生で数十万Bq/m2から49Bq/m2、渡利地区で70Bq/m2以上であった。

原子核崩壊の際、セシウム原子は非常に透過性の強いガンマを放射する。この放射線は空中を60m以上にわたって飛ぶのであるが、この性質を利用して、アメリカはヘリ探査機を使って降下マップを作成した。この放射線は住居の壁や窓も透過し、家にいる住民も被ばくする。

2011年5月下旬、CRIIRADが福島市の屋外、地上1mで測定した線量は、通常値を10倍以上、さらに20倍以上も上回る典型的な数値であった(時間当たり1から2μSv以上)。建物の上の階でも線量は検出可能である。ある建物の4階(訳注:日本で言うと5階)で計測を行ったところ、高い線量が測定され、窓に近づくほど(閉めてあっても)高くなっていた。渡利地区の個人宅でCRIIRADが計測した結果、子供部屋の畳の上で通常の3倍以上の線量(毎時0.38μSv)、リビングでは1mの高さで6倍以上(毎時0.6μSv)であった。家の前では、庭で毎時2.2μSv、近所の学校の芝生で毎時2.9μSvであった(地上1m)。

この線量はとても緩慢にしか下がっていかない。主な原因として、セシウム137と134の半減期が長いということが挙げられる(それぞれ30年と2年)。つまり、セシウム137の放射能は、30年後に1/2になるということである。今後12カ月間、セシウム134の放射能は30%セシウム1373%のみの減少と予想できる。空間線量の減少は、数十%にとどまる。

何の手だても講じられない場合、福島市は今後12カ月で数ミリシーベルトの外部被ばくを受ける可能性がある。そして、CIPR(国際放射線防護委員会)が発がんリスクの観点から設けている許容値というのが年間1ミリシーベルトであり、この線量を浴びた10万人のうち5人が死に至るとされる。

ところが日本政府は、住民を長期避難させる基準として、20ミリシーベルトの制限を設けた。これは、発がんリスクの点では、許容値を20倍上回るものである。福島市の住民はすでに、かなり被ばくをしている分、事態はさらに深刻である。同時に、汚染食物摂取による内部被ばくや、汚染された地上から出る埃の吸い込みによる危険性も考慮にいれる必要がある。

一例として、CRIIRADが福島市の森合小学校のブランコ下の土を測定したところ、セシウム134、137による汚染が37Bq/kgであった。この土壌はもはや放射性廃棄物であり、早急に相応の場所に保管されるべきである。

住民はすでにかなりの被ばくを受けている

20115月下旬にCRIIRADが福島市内で採取した土に含まれるヨウ素131による残留汚染から、当初のヨウ素131の降下は数百万Bq/m2であったと算定される。

ヨウ素131の半減期は8日、つまりその放射能は降下時には600倍以上であった。このことから、特に2011年3月15日の、放出された放射性物質が到達したときの、空気中の汚染がかなりのものであったことが証明される。

また、その後も、セシウム136、テルル129、テルル132、ヨウ素132、ヨウ素133等々のような、そのほかの放射性物質の広範な崩壊もおこった。クセノン133やクリプトン85のような放射性ガスもこれに含まれるが、これらは地中には蓄積しなかった。

以上から、この街の住民は、最初に汚染空気の吸い込み、そして特に、放射性物質の堆積が原因とする汚染食物摂取によって、かなりの内部被ばくをすでに受けたことになる。実際、日本政府は、3月21日および3月23日になって、ようやく、福島県における食物摂取制限を発布した(食物の種類による)。住民は、一週間以上、なんの制限や情報もないまま、高汚染の食物を摂取していたことになる。このため、住人達は、数十ミリシーベルトの線量にさらされ、甲状腺は、1シーベルト以上の量を受けた可能性もある。

参考までに、当初のヨウ素131によるホウレンソウ汚染量は、原発から100km南では、低年齢児が200グラムの摂取をしたとすれば、年間1ミリシーベルトの年間許容量を超えてしまい、原発北西40kmでは、植物の汚染があまりにも高いため、5グラムの野菜を摂取するだけで、年間上限値に達してしまうほどであった。

これら住民が、すでに受けた被ばく量について信頼できる数値を得ることが不可欠であり、あらゆる手段を講じて、今後の被ばく量をさげていくことが急務である。

2.広範囲に広がる降下物地域

放射性物質の降下は非常に広範囲にわたり、立ち入り禁止の20km圏外はもちろんのこと、福島県をまたいで広がった。汚染空気団は、気象条件に左右されながら、数百kmにわたって移動し、降水(雨、雪)によって、放射性物質を含んだ粒子が地面に降下した。セシウム134,137を含んだ堆積物は、長期間の汚染を引き起こす。

このことは、採取された土壌や、また、CRIIRADが2011年5月24日から6月3日にかけて行った線量計測(地上1m)(*2) によって、裏付けられている。実際の測定は次の通り:

宮城県丸森で毎時0.47μSv。原発から約60km北。計算によると自然放射線量(*3)は毎時0,1μSv。セシウム134、137降下物は、95 000Bq/m2以上(*4)。

茨城県日立市付近で毎時0,33μSv。原発から南へ約88km。自然放射線量は毎時0,07μSv。セシウム降下物は、50 000Bq/m2以上。5月25日時点でもまだヨウ素131が検出された。

茨城県石岡で毎時0,28μSv。原発から、南南西へ約160km。自然放射線量は毎時0,06μSv。セシウム降下物は、48 000Bq/m2。

つまり、茨城県においても宮城県においても、人工放射線量が自然放射線量を4倍以上上回る地域が存在するということである。1日の50%を屋外で過ごす人にとっては、今後12カ月にわたって、放射線を余計に浴びるということであり、屋外から建物内に入り込んでくる放射線による外部被ばくや、汚染食物摂取による内部被ばく、浮遊している放射性粒子の吸い込みなどを除外しても、年間上限値1ミリシーベルトを超える可能性がある。

この結果は、フランス原子力保安局 (ASN) が2011年6月28日に公式発表した「敷地外では、環境中の放射線量は下がり続けている。6月7日の福島では、線量は毎時1,6μSv。そのほか45都道府県の線量は、毎時0,1μSv以下である」という情報と矛盾する。

・東京都では、残留放射線による外部被ばくのために、無視できない線量に達する可能性がある。例えば、CRIIRADは、6月初旬には東京の和田堀公園(原発から約235km)で、毎時0.14μSvを測定した。この公園では、自然放射線は毎時0,06μSvで、セシウム降下物は14 000Bq/m2である。地域全体のデータが必要とされる。

CRIIRADが、日本国民は全国的な放射性降下物、残留汚染の詳細で充分正確なマップを要求するべきだと考えているのはこのためである。正確なマップとは、セシウム降下物を1,000Bq/m2から記載しているものであり、2011年5月6日発行のマップのように、300,000Bq/m2以上からの記載ではない。

*2: クリスチャン・クルボン、ブルノ・シャレロン(CRIIRADラボ)、イワタ・ワタル(NPO法人 47プロジェクト)が、ベルトール社製の型比例計数管LB123を使って測定。

*3: 東京を含めて広範囲に汚染が計測可能値であるため、汚染がない場合の自然放射線量を確定するのは難しい。土壌分析により、ガンマ線を放出する自然放射線核種の量の計測が可能になり、CRIIRADで自然放射線の理論値(テルル組成物や宇宙線)を再計算した。

*4: 手を入れていない平地で標本した人参地層(訳注:2011.08.02訂正)サンプルの0-5cm層で計測したセシウム137,134濃度から算出した降下物量。この条件では、2011年3月に生成した堆積物量が正確に保存されていると思われる。 5-10cm層と2mm以上の部分の分析はまだ完了していないため、表面の放射線の活動値はデフォルトの暫定的推定である。


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“原子力発電よ、さようなら”, シュピーゲル・オンライン6月30日記事全訳


2011年5月、数万人の市民が反原子力を訴えてベルリンの6月17日通りを行進する。

2011年5月、数万人の市民が反原子力を訴えてベルリンの6月17日通りを行進する。

出典:http://www.spiegel.de/politik/deutschland/0,1518,771403,00.html

2011年6月30日7時12分

10年間に渡る戦いの終焉―原子力発電よ、さようなら

大きな議論の的であった政治問題が終焉を迎えようとしている。ドイツ連邦議会(Bundestag)は、組織化された最初の原発反対運動から30年が経った今、脱原発を決定しようとしている。しかし、新たな問題も起こっている。

連邦議会の歴史的な時間―木曜、午前9時、議員達はドイツにおける原発の段階的な廃止について話し合う予定だ。その後、キリスト教民主同盟(CDU)、自由民主党(FDP)、ドイツ社会民主党(SPD)、緑の党で、めったに見られることのない各党の間での協調によって、ドイツ原発の運命を決定づけようとしている。

これは欧州でも他に類を見ない第一歩であり、30年以上続いたドイツでの原発反対運動の終わりを告げるものである。福島の大震災後、アンゲル・メルケル首相は、去年秋に彼女自身の連立政党が推し進めた、原子力発電所の稼動延長許可を取り消すことを決めた。

原子力エネルギー法(Atomgesetz)の改革案とともに、2022年までに核エネルギーの完全撤廃を法律で制定される。同時に送電網と再生可能エネルギーが拡大され、大幅な省エネルギーが実行される。

しかし段階的廃止の計画はエネルギー政策変更計画のほんの一部に過ぎない。

原子力発電の段階的廃止:2022年12月31日にドイツの最後の原子力発電所が送電網から外される。現在、オフラインとなっている8つの原発(訳注:福島での震災後すぐに、メルケル首相がシャットダウンするよう指示したもの)は、もう再稼動することはない。残りの9つの原発は2015年、2017年、2019年(各年に1ヶ所づつ)、2021年(3ヶ所)そして2022年(3ヶ所)までにオフラインとなる。

・さらに政府は、古い原子力発電所の1つを2013年の春まで待機状態にする(「待機予備力(cold-reserve)」)。しかし、今後2年間は、冬季にエネルギー不足が起こった場合には、主に従来の発電所を使用して埋め合わせをするであろう。連邦ネットワーク庁(Federal Network Agency)が不足分をどのように補うかを決定する。

再生可能エネルギーの拡大:長期的にはドイツのほぼ全ての電気が、太陽熱、風力、バイオマス、水力のような再生可能エネルギー源からのものとなるだろう。2020年までに(再生可能エネルギーの)割合は現在の17%から、その倍の35%まで増加し、その後、さらに増やす予定だ。これを実現するために、ドイツ政府は洋上風力発電 (wind  park) に大きく頼る計画であり、より重点的に補助金が出されるだろう。

・水力エネルギーや、地熱から電気を作る地熱エネルギーがより高い報酬率によってより多くの利益を生む。(訳注:ドイツでは、再生可能エネルギー発電所を建設すると送電網に送り出した電気のキロワット数に応じて助成金を受ける。そのため、作り出したエネルギーの市場価格よりも多く支払われることになる。)連邦環境省(Bundesumweltministerium)は、グリーンエネルギーへの補助金の捻出のために電力価格の上昇を予想しているが、価格は2030年までに大幅に下落することが予想される。

エネルギー産業に関する規定:計画された改革案には、送電網運用者の拡充計画を強化する条項も含む。消費者は電力供給者を変えようとする時、より多くの権利を持つようになる。また、エネルギーの生産と配給を切り離すことに関する条項も法律に含まれる。

何千kmもの送電網を新設:消費者に、より良いエネルギー配給を行うために、ドイツで高圧送電網が迅速に拡張される予定だ。送電線は全部で174万kmの長さになる。そのうち、エネルギーハイウェイ(Stromautobahnen)と呼ばれる高圧線が34,570kmを占める。ドイツエネルギー庁の試算によると、2020年までに3600kmが新設されなければならない。連邦送電網庁(Federal Grid Agency)が中心となり、この計画手順を進める。州にもこの件についての発言権を持たせる。

家屋改築の奨励:1995年までに建設された建物の改築に対する税制優遇措置が計画されている。計画された助成金の額は年間、税金収益からの約15億ユーロとなり、そのうち9億ユーロを州と市町村が負担しなければならない。

特殊ファンドエネルギー・気候ファンド(Energy- and Climate fund)」:原子力発電への承認がされなくなり、エネルギー供給者からのエネルギー・気候ファンドへの支払いが減少するだろう。そのため、2012年から、排出権取引からの全ての収入がこのファンドに支払われる。このファンドは、再生可能エネルギーおよびエネルギー効率を助成するのに使われる。しかし、このプログラムの具体的な内容については、後で、連邦予算についての協議がされる時に決定する。2013年から、エネルギーを大量に使用する産業は年間5億ユーロまで助成される可能性がある。

都市や市町村での気候保護:建築法規、計画法が簡素化される。将来的に、風力タービンやその他の発電所の地域指定がより簡単になる。さらに、建物にまたはその近くに太陽熱プラントを設置するのがより簡単になる。

洋上風力エネルギーの拡充:洋上風力エネルギーの拡充を加速するため、その承認を得るためのプロセスが簡素化される。政府は2030年までに、洋上風力発電パークから25,000メガワットを得る計画である。

自由民主党とキリスト教民主同盟(訳注:現政権を形成する政党)に加え、ドイツ社会民主党も原子力エネルギーの廃止を支持している。緑の党(訳注:環境保護を目的とした政党)も、先週末の特別党大会(special party conference)の際、賛成票を投じた。両党はエネルギー政策の転換に関する法律に対して、批判を表明した。彼らは新しい法律のいくつかに反対する意向だ。特に、自由民主党とキリスト教民主同盟の、再生可能エネルギーを2020年までに35%まで増やすという目標は低すぎると考え、45%にするよう要求している。

州側との問題

連邦議会の決定を受けて、連邦参議院(Bundesrat)は来週後半の7月8日に決定を下す予定だ。連邦参議院の同意は、ほとんどの新たな法律に必要ではないが、それでも調停委員会(Vermittlungsausschuss)を呼ぶことにより、立法手続きに遅れが生ずる可能性がある。家屋の改築への税による補助金に関する法律が、唯一の連邦参議院の同意を必要とする法律である。

すでに送電網拡張の計画は州の影響によって変更された。州政府は計画プロセスにおける参加権(Mitspracherecht)を要求したが、自由民主党とキリスト教民主同盟は、その州政府の懸念に対応した。自由民主党とキリスト教民主同盟の両党はもともと、連邦ネットワーク庁に、ドイツ全国の計画立案検証プロセスおよび計画立案承認を一方的に担当させる計画だったが、現在、それぞれの事例に対して、連邦参議院の承認を必要とする法規命令(Rechtsverordnung)を発行する。

発声投票の直前に、自由民主党とキリスト教民主同盟は陸上の風力エネルギーへの助成金に関する変更を無理に推し進めようとしたが、これは州を落胆させるものであった。9.02セント/kWhの報酬を、以前の計画では年間1%のみ下げる予定であったが、現在は1.5%下げる計画をしている。州はこれに対して反対を唱えた。また、改革プロジェクトに対する減税についても議論が起こっている。Berliner Zeitung紙の報告によると、予想されている15億ユーロの税金の損失を国が全て負担するように、という州側の要求を政府は拒絶した。

訴訟の波が襲いかかろうとしている

そのため、連邦参議院は、計画された全ての改革に承認をすることはなく、調停委員会を招集する可能性がある。しかし、連邦参議院はエネルギー政策の全般的な変更に大きく反対することはないであろう。

政策と発電会社の間の軋轢が、今後数年間、裁判所を忙しくしそうである。RWEとエーオン(訳注:ドイツの2大エネルギー会社)は先週、燃料棒税に対して、告訴した。三番目に影響力のある会社であるEnBWもまた、今のところ目立った動きはないが、今後、告訴する可能性がある。その決定は7月に下されるであろう。これらの会社はこの課税が不法であると考える。また、発電所の閉鎖による損害として、何十億ユーロもの請求をしている。

訳注:この記事に関連するスライドショー。1970年代から現在に至るまでのドイツでの原発反対運動の歴史的な写真を掲載。

ドイツ原発反対運動の歴史スライドショー:http://www.spiegel.de/fotostrecke/fotostrecke-69815.html

ゴルレーベンの核燃料再処理工場の建設予定地での反核村と警察との対立 (1980年6月4日付け記録写真)

ゴルレーベンの核燃料再処理工場の建設予定地での反核村と警察との対立 (1980年6月4日付け記録写真)


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IRSN報告書(5月25日付)「福島第一原発事故による日本国内の陸地環境の放射能汚染について」


福島第一原発事故による日本国内の陸地環境の放射能汚染についての入手可能な情報の総括
2011年5月25日

原文:
http://www.irsn.fr/FR/Actualites_presse/Actualites/Documents/IRSN-NI_Fukushima-Consequences_environnement_Japon-25052011.pdf

IRSNでは、福島第一原発事故後、陸地環境の汚染に関係するデータを、定期的に収集、分析している。この総括は、最近入手した情報をまとめており、IRSN発行4月12日付情報ノートを更新するものである。海洋汚染についでは、2011年5月13日付の特定情報ノートに記載されている。

1.放射性物質の堆積についての認識

5月初旬、米国エネルギー省(US-DOEアメリカ合衆国エネルギー省 /NNSA国家核安全保障局)と日本の文部科学省は、共同で福島第一原発周辺の放射性セシウムの堆積マップ(面積に対してのセシウム134と137の活動を一平方メートル当たりベクレルBq/m2で表したもの)を発表した(図1)。これは、航空会社から得た放射線測定(飛行時間490時間)、地表測定、特にガンマ線の分光測定(136測定地点)の結果をもとにして作成されたものである。IRSNは、これらの調査結果の詳細は入手していない。

この地図によると、重要な放射性物質の堆積は、福島第一原発の北西、縦方向50km、横方向20kmの大きさの地域にある。この地域においては、セシウムの2つの放射性アイソトープの活動(総量において、Cs134,Cs137 の量はほぼ等しい)が、1平方メートル当たり60万ベクレル/平方メートル(Bq/m2)を超えており、最も強い放射性降下物を受けたこの地域の中心部では、3百万から3千万Bq/m2に達するとされる。これら、最も高い値(セシウム137、セシウム134が3百万Bq/m2以上)の堆積に、一部的にでも関係している自治体(町村)は次の通りである。

  • 双葉、大熊町、オビオカ(訳注:富岡の間違いか?)。3町とも町全体が原発から20km圏内
  • 浪江。かなりの部分が20km圏内
  • 飯舘、葛尾、南相馬、川俣(川俣はごく一部)。すべて原発から20km圏外

飯舘村のいくつかの地点で採取された土サンプルが測定されたが(広島大学、ACRO)その結果は、セシウムが80万から4百万Bq/m2で、DOE/NNSAおよび文科省共同作成の地図と一致している。

福島県の多数の地点で計測された空間線量が時間の経過に伴い、減少している点の説明としては、これらの多量の堆積は、福島第一原発から2011年3月15日、大体13時から23時の間の、放射性物質の放出によってできたのではないかと、IRSNでは考えている。これらの放出物は、北西に向かって拡散し、そこに雨と雪が、特に飯舘村に大量に降った(図2と3)。雨と雪によって、大気中の放射性粒子が洗い流され、堆積物となった。それはウェットなもので、放射性物質放出の時の乾燥した堆積物よりも、ずっと濃いものである(IRSNの2011年4月12日付情報ノート参照)。このウエットな堆積物は、一部、土壌にしみこみ、濃い汚染が残存している。このため、3月16日以降この地域で観測された空間線量が、大きな上昇を示したのである(図4参照)

原発80km周辺セシウム134+セシウム137蓄積図1-原発周辺80km圏内のセシウム134,137の累積堆積マップ

出典:www.mext.go.jp/english および http://blog.energy.gov/content/situation-japan

3月15,16日の福島での雨雪前線の展開図2-福島周辺地方における2011年3月15-16日の雨および雪前線の移り変わり

2011年3月15日から16日にかけての夜間の積算降雨量(左)と積算降雪量(右)の算定(フランス気象庁による、中央ヨーロッパの中期天気予想(CEPMMT)モデル出典のデータ)図3-2011年3月15日から16日にかけての夜間の積算降雨量(左)と積算降雪量(右)の算定(フランス気象庁による、中央ヨーロッパの中期天気予想(CEPMMT)モデル出典のデータ)

2.大気汚染と空間ガンマ放射

3月12日以降の放出物の大気中の拡散や、大気中の放射性物質粒子が地上に降下することによる堆積物の生成を検討するに当たり、IRSNが手にしているおもな資料は、日本国内の空間ガンマ放射の測定結果である。実際、大気の放射能汚染を直接計測した結果というものはほぼなく、主なものとしては、福島第一原発の南南西250kmにある、東京都新宿のエアゾール採取地点が挙げられる。

この結果から、最も大きな放出は3月12日から22日の間に起こり、首都圏を含む放射性物質放出の影響を受けた地域に、堆積したものと解釈できる。この時期、空気中のガンマ線(線量表記は、一時間当たりマイクロシーベルト μSv/h)測定点の大多数では、短期間(およそ数時間)でのピークが連続し、大気中放射のノイズフロアが高くなっていることを示している。これは、放射性堆積物が降り積もったためである(詳しくは、IRSNの4月12日付情報ノート参照)。

3月22日以降、現在でも、大気中への放出は続いていると思われるが、かなり低いレベルであるといえる(図4)。空気中のガンマ放射のピークはごく稀に観測されるのみで、空気中放射線の背景雑音も減少傾向にある。これは、短期で消滅する放射線核種(ヨウ素131、テルル132、ヨウ素132等)による放射線減少に対して、それを底上げするほどの放射線は3月末以降の放射性物質の降下物にはなかったことを示している。

福島県の複数自治体で計測された空間線量の推移図4-福島県の複数自治体で計測された空間線量の推移。空間放射量のレベルの違い(飯舘村と南会津ではほぼ100)は、放射性堆積物の量による。短期崩壊する放射性核種が時間と共に消滅するために、この計測期間中でも全体的に減少傾向にある。原発に北にある南相馬市では、線量の最初のピークはすでに3月12日に観測されているが、これは、一号機の最初の放出と符合している。この放出は、北へ広がった後、太平洋に出、日本の国土にはほとんど広がらなかった。

東京では、在日フランス大使館にIRSNが設置したTELERAY測定器を使って、3月18日以降空間線量を計測しているが、3月22日以降、継続して線量は下がり続け、0.08μSv/時以下と、相対的に低い線量になっている。4月‐5月には、揺幅の低いピークが何回か観測されたが、これは東京の空気の放射能汚染のわずかな変動と合致している(5月前半2週間では、空気中の放射性セシウム濃度は1mBq/m3(ミリベクレル/立方メートル)から数mBq/m3(ミリベクレル/立方メートル)以下の間で変動している)。

在日フランス大使館にIRSNが設置したTELERAY計測機による空間線量の推移(1ナノシーベルト/時間=0.001μSv/h)図5-在日フランス大使館にIRSNが設置したTELERAY計測機による空間線量の推移(1ナノシーベルト/時間=0.001μSv/h)

以上の事柄から、福島第一原発から放射性物質の放出は続いているが、重要視すべき量ではないとIRSNでは考えている。汚染食物摂取による内部被ばくの危険以外にも、外部被ばくの主なものとして、3月に生成された放射性堆積物によるものがある(下の§1参照)。4月12日付の情報ノートで、IRSNは、福島第一原発の北西、最も多量の放射性堆積物がある地域に1年間在住した場合の被ばく量の一回目の予想を出した。DOE/NNSAと文科省が4月から5月初旬に発表した放射性堆積物の新たなマップと空間線量は、中期的にこれらの地域に滞在した場合に、起こりうる被ばく量が相当のものであることを裏付けている(詳細は、5月23日付のIRSN情報ノート参照)。

3.農作物汚染の状況

3.1. 最も多量の放射性堆積物を受けた地域

原発から20km圏外では、農作物の検査が定期的に行われ、厚生労働省が結果を発表している。

全地域的にセシウム134とセシウム137が100万Bq/m2を超える地域(飯舘村、葛尾村、浪江町、浪江町は一部が20km圏外)において、農作物の検査結果の数が非常に少ない。日本全体では約3400の採取数に対し、この地域では33のみである。当初の1か月(3月中旬から4月中旬まで)は特にデータが不足している。最初の採取が、キノコは4月8日、肉は4月28日、ほうれん草は全く結果がない。山間部、山林部、つまり相対的に農業地帯ではないということが、これらのデータ不足の説明となりうる。

これらの地域では、「雑草」の検査結果は数多くある。その結果を発表している文科省によると、放射性物質効果によるこれらの植物の汚染は、葉物野菜のそれに近いと思われる。

図6と7は、これら3自治体で測定されたサンプル全体におけるヨウ素131および放射性セシウム(セシウム134、137)による汚染状況を示している。それによると、3月の「雑草」中のヨウ素、放射性セシウムによる汚染度は高い(数百万Bq/kg)ということである。セシウムによる汚染は4月中旬になっても同程度で、植物が成長するに従って徐々に低下し、5月中旬には1万Bq/kgにまで下がった。ヨウ素131による汚染は、放射線の減少により、早いうちから低下し、5月初旬で1000Bq/kg以下になっている。

この地域で測定された食物汚染は、キノコを除いて、概して低いようである。その要因として、検査対象となった植物の形(ブロッコリは、とりわけ濡れた状態では、大気中の残骸物を吸収しにくい)や、家畜のえさ(健全な飼い葉)によってはその産物(牛乳や肉)がほとんど汚染されない、ということが考えられる。

最も多くの放射性堆積物を受けた3市町村(飯舘村、葛尾村、浪江町)で3月20日以降採取された食品および野生植物におけるヨウ素131(生でBq/kg、牛乳はBq/L)濃度の推移

最も多くの放射性堆積物を受けた3市町村(飯舘村、葛尾村、浪江町)で3月20日以降採取された食品および野生植物におけるセシウム134+137(生でBq/kg、牛乳はBq/L)濃度の推移
図6+7-
最も多くの放射性堆積物を受けた3市町村(飯舘村、葛尾村、浪江町)で3月20日以降採取された食品および野生植物におけるヨウ素131および放射性セシウム(Cs134+Cs137)(生でBq/kg、牛乳はBq/L)濃度の推移。出典:日本の各省庁(雑草については文科省、その他については厚生労働省)。規定により、「不検出」は1Bq/Kgで表される。

3.2.監視体制の取られている県に関して

・野菜および植物性食物

日本の摂取制限値は、ヨウ素131が2000Bq/kg、セシウムがBq/kgだが、監視体制の取られている複数の県由来の野菜のほとんどにおいて、ヨウ素131およびセシウムによる汚染は現在この値を下回っている。例えば、3月18日に茨城県ひたちなか市、茨城県高萩市で採取されたホウレンソウのセシウム濃度は15020から54000Bq/kgであったのに対して、5月20日採取のものは、ヨウ素131もセシウムも不検出であった。図8の2つの表は、3月18日から5月19日の間に野菜で検出されたヨウ素131とセシウム濃度の推移を表している。任意の日に検査対象となった野菜の産地や種類によって、濃度の高低差に開きがあるが、ヨウ素131の濃度は明らかに減少傾向である。ヨウ素131は2カ月で1/1000に減少する。セシウム濃度はそれほど明確な減少ではないが、5月に行われた検査の直近の結果では、概して数十から数百Bq/kgを下回っている。

最も多くの放射性堆積物を受けた3市町村(飯舘村、葛尾村、浪江町)で3月20日以降採取された食品および野生植物におけるセシウム134+137(生でBq/kg、牛乳はBq/L)濃度の推移

3月18日から5月19日までに日本の野菜で検出されたヨウ素131および放射性セシウム(Cs134,Cs137)濃度の推移図8-3月18日から5月19日までに日本の野菜で検出されたヨウ素131および放射性セシウム(Cs134,Cs137)濃度の推移。出典:日本省庁(厚生労働省)

しかし、3月の放射性物質の降下が原因で(図9参照)、未だ汚染度の高い植物性食品がいくつかある。それは、

  • たけのこ:5月に福島県内で採取されたサンプルには、セシウム(CS134, Cs137)が数百から数千Bq/kg(原発の北、南相馬市のサンプルで3100Bq/kgを5/19計測)が見つかったが、ヨウ素131は不検出。
  • 茶葉:福島第一原発から300km近く離れた県を含めて複数の件で採取された生葉から、数百Bq/kg~場合によっては数千Bq/kgを超すセシウム汚染が検出された(例としては、東京の南に位置する神奈川県足柄市の5/12採取された葉から、3000Bq/kg)。ヨウ素131は、痕跡が検出されたことを除けば、これらのサンプルではほぼ皆無であった。
  • キノコ:福島県で5月に採取されたキノコ(しいたけ)の測定によると、セシウム(Cs134、Cs137) 濃度は、数百から1000Bq/kgを超えており(県北の相馬市の5/19測定のサンプルでは、1660Bq/kg)、ヨウ素131については5/10以降は不検出である。

キノコ、生茶葉、たけのこで測定された放射性セシウム(Cs134, Cs137) 濃度図9-キノコ、生茶葉、たけのこで測定された放射性セシウム(Cs134, Cs137) 濃度。出典:日本省庁(厚生労働省)

これらの食品については、日本の定めるセシウムの摂取制限値(500Bq/kg)を上回るものがあり、引き続き定期的な監視が必要とされる。これら生産物におけるセシウム汚染がかなりまだ残留していることについては、福島原発から未だ放射性物質放出が続いていることが原因なのではなく、3月の放射性物質降下があったが、これらの植物の放射線感受性がきわめて強いという生理的特徴のためである。

・食肉と牛乳 (訳者注意:以下の食肉に関するデータは5月25日時点公開のもの

一般的に、放射性物質の降下にさらされた複数の県由来の牛乳と肉の濃度レベルは相対的に低いものである。

福島県では、牛肉および豚肉の検査が数回行われ、ヨウ素131は不検出であった。南相馬市(5/9)と浪江町(5/12)の豚肉では、セシウムが生肉kgあたり52から260Bq。浪江町(5/10)と川俣町(5/11)の牛肉からは、より高い値が検出されたが、摂取制限値内であった(生肉kgあたり223から395Bq)。5月16日と20日の間、福島県内で採取された豚肉中のセシウム濃度は、生肉kgあたり3,4~270Bqであった 。

5月初旬から、生乳および乳製品ではヨウ素131もセシウムも不検出である。ただし、例外として、宮城県内(登米、大崎)に5/10採取されたもので、セシウム濃度が4および12Bq/L、飯舘村で5/17採取されたものでセシウム濃度が5bq/Lが挙げられる。

4.水面および飲料水の汚染状況

4.1 水面

文科省では、福島第一原発から36km北西にある飯舘村の池の水面を定期検査して、結果を公表している。3/18から5/1までの結果の経緯は図10に示されている。

水の表面で測定したセシウム134、セシウム137、ヨウ素131濃度の推移(飯舘村の池‐出典:文科省)図10-水の表面で測定したセシウム134、セシウム137、ヨウ素131濃度の推移(飯舘村の池‐出典:文科省)

この結果から、放射性物質減少によるヨウ素131の消滅の傾向が読みとれるが、セシウムについてはより不規則で、全体としては減少しつつあるが、とりわけ5月初旬におけるような濃度の上昇がみられる。雨天時の放射性堆積物が洗い流されることによる汚染が、この上昇の原因であるとみられる。

4.2飲料水

5月初旬以降、飲料水のヨウ素131およびセシウムに関しての検査結果は、概ね検査の検出限界値を下回っている。今月(訳注:5月)始め、茨城県、栃木県、東京都で採取された水道水の一部から検出されたが、その値は0,1から0,4Bq/Lであった。更に最近では、5/20に埼玉の飲料水で、0,44Bq/Lのセシウム濃度が検出された。いずれにせよ、日本が定める摂取制限値であるヨウ素131が300Bq/L、放射性セシウム200Bq/Lを大きく下回る微量なものである。


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Fairewindsガンダーセン博士「体外では検出不可能なホットパーティクルについて」


出典:Hot Particles From Japan to Seattle Virtually Undetectable when Inhaled or Swallowed

・「ホットパーティクル」関連情報:
– 米Wikipedia: hot particle
– 京都大学 原子炉実験所  小出 裕章氏: “プルトニウムという放射能とその被曝の特徴 ” (PDF)
– 文部科学省原子力教育支援情報提供サイト 「あとみん」”プルトニウムってなんだろう


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IRSN調査報告会 @ 在東京フランス大使館(7月7日):報告内容&質疑応答


7月7日に、フランス大使館でISRNの報告会がありました。1ヶ月ほど日本に滞在して、福島第一原発を始め、各地で調査した結果の報告でした。

壇上には、環境汚染専門のスタッフと、食物汚染専門のスタッフ2名が登場し、それぞれの専門分野に関する調査結果の発表を行いました。

1時間あまりの報告会は、前半で調査結果の説明、後半で来場者の質問に答えるという2部構成でした。

以下は、その報告会に出席した翻訳チームのメンバーが、発言内容を日本語に訳しながら取ったメモを、後から整形したものです。

福島第一原発の現状と、調査結果のレポート

環境への影響に関して

現状、3基の原子炉がメルトダウンおよびメルトスルーを起こし、核燃料が原子炉を貫通して建物下部まで落ちてしまっている状態と思われる。中に入ることができないため直接確認はできていないが、その可能性は極めて高い。

溶けた核燃料の固まりは水の中に沈んだ状態のため、放射性物質が空気中に飛散するといった環境への影響はあまり無いが、修復作業は極めて困難。

放射性物質の飛散を防ぐため、発電施設全体をカバーする構造を建設中。これにより、環境汚染を抑え、施設で作業を行う作業員の安全を守ることができる。

4号機は特に被害が大きく、今後の被害の悪化を抑えるために様々な修復をしている。特に問題となる使用済み燃料プールは、柱を補強するなどの工事がなされている。

施設全体で汚染水の量がすでに限界を超えている。しかし、それでも燃料を冷やすために毎時数トンの放水を続ける必要がある。汚染水は、1日にオリンピックプール1つ分ほどのペースで増えている。

原子炉の方は「すでに最悪の状況を迎えているため」、これ以上悪化することはできない。今、抑える必要があるのは燃料プールの方。何としてもこちらの状況が悪化しないようにしなければならない。

今後の展望の目安としては、状況の安定にあと数ヶ月かかると思われる。

燃料プールに残っている燃料を取り出し、安全な場所に移し終わるのには数年かかる。

周辺の環境が元に戻るためには数十年単位かかる。

今回の事故が環境にもたらした影響は、実は事故直後、数時間の間の影響が殆ど。放出された放射性物質の殆どはそのタイミングで放出されたもの。そして、その時に放出された物質が、3月15〜16日に降った雨と混じって降り注いだことで、地面が汚染された。

事故直後、アメリカのエネルギー庁が飛行機で放射線を調査した。

その際に調査されたのは主にセシウムの流出で、その汚染レベルはチェルノブイリと同等、地域によってはそれ以上の数値の箇所もあった。しかし、汚染区域の広さ自体は、チェルノブイリの10%ほど。

日本、アメリカ、フランス三国の間で、今回の事故が環境に及ぼす影響に対する解釈は概ね同じ。検出された数値に多少のズレはあるが、どういった対策が必要かという考えも、変わらない。

東京での被曝については、事故当日は空気が乾燥していたため、あまり影響はなかった。

しかし、3月20日頃、3日ほど雨が続いて放射線量が事故前の倍に。

具体的な数値としては、0.08マイクロシーベルト毎時前後。

参考までに、パリは自然放射だけで0.06 – 0.12 マイクロシーベルト毎時。

フランス Haute-Savoie地方では、平均で 0.21マイクロシーベルト毎時、最大で0.35マイクロシーベルト毎時に達することも。

東京の放射線量が、普段の倍まで高くなった日があるとは言え、その程度。世界には、さらに高い地域がある。

(上記図に関しては濃度が反映されていないように見えるのでIRSNに問い合わせ中)

食べ物への影響に関して

3月16日に日本政府は食べ物の安全基準を策定

EUは、日本から輸入する食べ物の規制値を、日本が新たに策定した値に合わせた。

世界には複数の基準値があって、それぞれ完全には一致していないが、特に問題となるほどの差は無い。いずれの場合も、基準策定の考え方は「子供の安全を守るために必要な基準」というポリシー。

今回の福島の事故により放出された放射性物質は複数種類あるが、半減期が8日のヨウ素に関しては、すでにその量が十分減っているので、その対策はもう考慮していない。

日本においては、観測の細かなルール決めは自治体が行っている。基準をオーバーした場合の対策も、自治体が責任を持って対応することになっている。

食べ物の汚染状況に関しても、環境汚染の調査と同様、IRSNでも独自に観測して、状況の推移を観測している。

牛乳、肉は、5月頭から、汚染レベルが検出不能なレベルにさがっている。

ほうれん草についても、放射性物質が検出されることがあるものの、基準値を下回っている。

きのこ、竹の子、茶葉については、基準値を超える値が検出されることがある。

きのこは、汚染物質を蓄積しやすい性質がある。

茶葉は、乾燥させる工程で汚染物質が付着・濃縮するため、放射線の値が高くなる。

汚染された海水は海流に乗って南下するが、東京湾近辺で「黒潮」によって流れが変えられ、東に向かっていく。東京より南まで汚染物質が流されることはまず無い。

海産物の中では、貝や甲殻類が基準値を超えることがある。

鮭や鮎など川魚からも検出されているが、これらは海で過ごすタイミングで、海底に蓄積された放射物質を吸収しているのではないかと考えられる。

質疑応答

Q. 今、東京で検出されてる放射線は何が原因ですか?

A. 今、検出されている放射線の原因となっているのはほぼセシウムで、半減期は2年。また、ストロンチウムの検出量が予想より少ないが、その原因ははっきり判明していない。

Q. 実際には放射線が検出されているのに、「検出されない」と公表されることがあるのはなぜか?

A. 公表されている数値は、「新たに増えた放射線の量」。なので、状況に変化が無い場合には、「新たな汚染は検出されていない」と発表される。

Q. 日本の政府の発表は信頼できるのか?

A. 日本政府の発表は透明性は少ないが、特に疑ってはいない。公表される値も、大まかなこちらの予想と大きく外れてはいない。ISRNで独自に行っている調査結果ともズレは無い。日本がもし嘘の発表をしたら、原子力安全保障の国際的なメカニズムの崩壊を招くことになり、日本政府がそんなリスクを取ることはできない。

Q. CTBTOの数値は公表されないのか?

A. CTBTOが行っているのは、地球上で大気内核実験が行われていないかをチェックするための調査で、その性質上、その調査結果は法律で機密扱いになっている。フランスではCEAの管轄下にあり、IRSNでも確認はできていない。ただし、法律上機密扱いにしなければいけなくなっているだけの話で、法整備に時間がかかっているが、あえて隠そうとしているわけではない。

Q. 子供に食べさせない方が良いもの、対策はあるか?

A. 特に問題となるものはない。しかし、潜在リスクを減らすために、できるだけ食べ物のバリエーションを増やした方がより安心。あえて言うなら、甲殻類やキノコなどは、放射性物質が濃縮する性質があるものなので、注意。チーズは、製造工程で濃縮された成分が取り除かれているので、牛乳より安全かもしれない。

Q. 根菜類は大丈夫か?

A. 放射性物質は、地表に落ち、土を通して野菜に取り込まれるというプロセスの間に薄まるため、根菜は特に問題無い。現時点では、ほぼ検出不能な値しか検出されない。また、チェルノブイリでは、野菜がセシウムを吸収するのを防ぐために、セシウムと形状の似たカリウムを大量に撒いて野菜に吸収させるといった対策を取った。恐らく、日本でも同じような対策が取られると思われる。

Q. 雪解けのタイミングで汚染が広がる可能性は?

A. 確かに川への影響がある可能性はある。川魚から検出されているのはそれが原因かもしれない。

Q. フランスで汚染された茶葉が見つかったがどう思うか?

A. 茶葉は、お茶を乾かす時に、屋外で広げて乾燥させるという工程がある。このタイミングで放射性物質が付着し、さらに乾燥を通じて濃縮したと思われる。そのため、グラムあたりの放射線量が高くなる。しかし、IRSNでその値を調べたが、4000リットル飲まないと1ミリシーベルトいかない程度だった。

Q. 基準値を決める際の根拠は?

A. 一日に食べる食べ物の10%が汚染されていると仮定して、1年の被曝量が1ミリシーベルトを越さないような値を算出する。

Q. 福島産の野菜は大丈夫?

A. 市場に出ている段階で基準値をクリアしているということなので、消費者が買える状態にあるなら、それは大丈夫だと考えている。

Q. 炉心溶融物(コリウム)はどういう状態にある?

A. 現状では確かなことは言い難い。分かっているのは、溶ける時に形が歪んでしまっているためて、きちんと冷やせていないということ。ただし、効率は良くないが、塊全体としての温度は下がっている。スリーマイル島の事故の際は、炉心溶融物の確認のために内部に戻れたのは事故から10年後。日本で何年かかるかはまだ分からないが、同じくらいかかるだろう。

Q. 水道水の安全性はどうなのか?なぜ時々しか検出されないのか?

A. 水の汚染は、水源が直接汚染されるケースと、川・用水路周辺の土から少しずつ漏れ出して汚染されるケースの2種類がある。

水源の直接的な汚染は、事故の最初期の段階がピークで、今は周辺に蓄積された放射性物質が少しずつ溶け込む形で汚染されていると考えられる。また、水道の濾過装置に放射性物質が蓄積するため、一時的に数値が高まる可能性もある。

Q. 燃料プールの崩壊のリスクは?

A. 原子炉はもうこれ以上悪化のしようがないレベル。燃料プールの方は、これ以上の悪化を防ぐために、補強工事が進んでいる。

もし、プール内の燃料が一気に反応した場合、周囲1キロ近辺は人が近づくことすらできなくなる可能性があったが、今は事故直後に比べだいぶ安定している。しかし、問題の根本的な解決には、貯蔵されている燃料を取り出す必要があり、それには1年以上かかる可能性もある。

Q. 各地でホットスポットが見付かっているが、子供が近付かない方がいい場所などはあるか?

A. 排水溝など水の通り道は、放射性物質が蓄積しやすいので注意した方がいいかもしれない。とはいえ、近づくのが危険なほどのレベルではなく、「1年間ずっとそこにいたら影響が出るかもしれない」程度なので、絶対に近づかない方が良い場所というのは特に無い。

Q. 食べ物の基準は、一つのサンプルで集荷した自治体全体の数値とみなしているが、濃度の違いがあるだろうから、そのやり方で本当にわかるのか?

そのやり方には透明性がかけているという点は否めない。

Q. お風呂は避けるべき?

特に問題はない。また、湖は放射性物質が蓄積しやすいので、機会があっても泳ぐのは避けた方が良い。

以上です。

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